サッドコアとかスローコアとか音楽のジャンル名についてだらだらと書いてみた

皆さん、最近はどうやって新しいバンドを知ったり、聴いたりしてますか?

サブスクを開いて気の向くままに好きなバンドの好きな曲を聴いて、そこから関連づけされたバンドをランダムに探っていったり、誰かがつくったプレイリストを垂れ流してみたり、自分が普段再生した曲が蓄積されていってそれにもとづいたプレイリストを聴いてみたり、そんな感じでしょうか?

今日はサブスクの話がしたいのではなく、音楽のジャンルについてブログを書いてみたいと思います。

その前に話は脱線しますが、わたしはレコード屋に頻繁に足を運んでいるのですが、そこで大事なのが相場を把握しているかどうかということです。

誰だって3,000円の価値があるものを100円で買えたら嬉しいだろうし、逆に100円しか価値がないものに3,000円も出したくはないと思います。レコードに限ったことではないですが、いかに相場を把握しているかということもまたレコードを購入する際の楽しさだったりします。それらの相場を知るツールのひとつとして、わたしはDiscogsをよく利用しているのですが、リアル店舗とDiscogsの値段はあまり乖離していないので、ほぼほぼ同じような値付けがされていますが、お店を周っているとまれに相場よりもかなり安い低価格で値付けされたものがあって、そんなものを発掘できたときには垂涎状態となり、わたしのようなレコード依存症は脳内麻薬が分泌されたテンションで「お宝発掘しました!」「レア盤救出しました!」などと嬉々としたツイートをして喜びを噛みしめるわけです。

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なんか薄気味悪く感じさせたらすみません。なにかを集めたり、なにかにはまったりしているひとはだいたいこんな感じのテンションですよね?と無理やり共感を求めてみましたが、話を戻すとネットで相場を調べるよりも、お店で片っ端からレコードを見ながら一般的な相場を把握するほうが、頭に残るなあと最近よく思うのです。

そして話はさらに文頭に戻りますが、サブスクって次から次へとネタが無限にあるものだから、どうしても受け身になってしまってひとつの作品やアーティストに構っている余裕や時間が足りなくなり、あんまり記憶というか印象に残らない気がして、曲名とかバンド名とか忘れても「まっ、いっか。イイねしてるから後でそれを辿れば」みたいなことが多々あるんだけど、レコード屋で見たものって意識を集中しながら買い物をしているからなのか、結構記憶に残るんです。

いまは少なくなってしまったけど店員さんが書いた熱量のあるコメントカードを読んだりすることも記憶に残る理由として関係するのかなと思ったり。

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FIFTEENのカセットテープ。激アツ。

音楽に詳しくなかったとしても、このコメントカードを読むことで「EAST BAY PUNK」「LOOKOUT!」「CRIMPSHRINE」などのワードを知ったことで次に掘り下げてみたくなる内容へと繋がるんですよね。

昔渋谷にあったZESTというレコード屋のコメントカードは煽りの文章がとても上手で音楽好きの琴線に触れるフレーズが目白押しで、ついつい買わずにはいられなくなるのだけど、全然内容が良くない盤に対してもそんな感じのテンションなもんで、よく騙されました。同じく渋谷にあったsome of usのコメントカードも秀逸でした。このお店はEMO黎明期に国内でEMOを広めた影響力が少なくともあったと思います。西新宿にあったROUGH TRADEは★5評価とかがあって、だいだい★5のものはかなり当たりで信頼できるものが多かったです。


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当時ラフトレがコメントで激プッシュしていたカナダのHershel Savage & The American Flagというバンド。今でもたまに聴きますが、とんでもなくポップなバンドで再生回数の少なさが悲しい。

現在も実在している店舗のひとつとして名古屋のSTIFF SLACKはコメントカードの文字量が半端なくて衝撃を受けました。1,000文字オーバーしているようなのがわんさかあって、バンド愛、レコード愛をとてつもなく感じました。

さて、かなり話は脱線しましたが本題に入ろうと思いますが、一昔前は本を読み漁ったり、お店のコメントカードを読むことで新しいジャンル名を知ることができました。このブログを書こうと思ったきっかけが、Red House Paintersというバンドを聴いていて、ふと、このバンドって「サッドコア(SAD CORE)」とか呼ばれてたっけな。ということを思い出して、なんだよ「サッドコア」って。ということからジャンルについてあれこれと考え始めたのです。

同じ時期にSAD COREと並列に語られていたのがSLOW COREというジャンルで、音楽に興味がないひとからしたら、サッドとかスローとかよく分からないですよね。とはいえ興味があったとしてもよく分からないや。

wikiから引用すると、こんな感じです。

サッドコアは、音楽ジャーナリストによって時折特定されるサブジャンルであり、暗い歌詞、ダウンビートなメロディー、遅いテンポを特徴とするオルタナティブロックの例、あるいは、憂鬱な叙情的なアンダートーンやイメージを同時に特徴とする、欺くような明るいメロディーの曲の例を説明しています。


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SLOW COREの代表的バンドのLOW。2001年に krankyからリリースされたアルバム。

もう飽和し尽くして、これ以上新しいジャンルなんて出てこないよね。とか思っていても気づけば新しい音楽のジャンルがいつの時代にも表れます。極端なところでは打ち込み系のジャンルは次々に新しいジャンルが派生していて面白い。思い返せばわたしが若いころに小室哲哉が「ジャングル」を輸入して、H Jungle with tが大ヒット。その後「ドラムンベース」「ゴアトランス」「ダブステップ」「ヴェイパーウェイヴ」など色々な流行がありました。ダブステップにかんしては、いまだに何をもってダブステップにカテゴライズされるのか分かっていません。

ダブステップは、1990年代後半にサウス・ロンドンで生まれたエレクトロニック・ダンス・ミュージックのジャンルの1つ。 一般的に、密度が低く、三連符やシンコペーションを用いたリズムパターンと、サブベースの周波数帯が張り出していることに特徴づけられる。

打ち込み系のジャンル名で「名前の響きがかっこいい!」と個人的に思うものがあって、そのひとつが「フューチャーファンク」です。2010年代初頭に登場したヴェイパーウェイヴのサブジャンルらしく、わたしはこのあたり全然詳しくないですが昭和を感じさせつつ、ナードっぽい雰囲気がとても素敵です。


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個人的によく聴いているのがSAKURA LEEさんで、ジャケがすごいんです。MF DOOMとのマッシュアップ


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ジャンル名はダサいけど「フォークパンク」というとんでもなくかっこいいジャンルがあります。元祖はきっと70年代のPatrik Fitzgeraldなのかな?そこからかなりの時代を経てDays N' Dazeを初めて聴いたときはかなりの衝撃を受けました。見た目はクラストファッション。アンプラグドな演奏ですがPOGUESのようなアイリッシュトラッドを感じさせるサウンド

わたしが知らないだけでアフリカの民族系とか、ノイズとかヒップホップとかにもものすごく細分化されたよくわからないジャンルがたくさん存在していると思うと、音楽の追及に終わりが見えなくて笑えてきますね。

そういえば音楽のジャンルではないかもですが、ヒップホップには80年初頭らへんからがオールドスクールで、途中ミドルスクールになって、90年以降はニュースクールと呼ばれているのですが、わたしが大好きな90年代のヒップホップも、いまじゃ全然ニューな感じではなくなってしまった。

NEW RAVEってのもありましたね。まったく通ってなかったので、いま初めてKlaxonsを聴いてみました。


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なんか服装が懐かしい感じですね。wikiを読んでみたら

ニューレイヴで語られるバンドは、トランス系のパーティーからの影響も強く、非常に明るい蛍光色を好んだファッションを特徴としている。ナイロン生地のマウンテン・パーカやナイキアディダス等のハイカット・スニーカーなど、カラフルなカジュアル系スポーツウェアを着こなす者が多い。ワンポイントのアイテムとして、ケミカルライトグロースティックサイリウムルミカとも呼ぶ)を手首に装着したり、点滅するコンパクト・ネオンをかざすことも多い。実際のところニューレイブのカテゴライズは、シーンの多少曖昧な音の基準よりも、このカラフルなファッション・イメージによる方が多いともされる。

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ニューレイブっぽい服装をしたニルギリス

日本だとこんな感じですかね。わたしはニルギリスが好きでした。エウレカのイメージが強いけど、好きな曲がたくさんありました。


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アメイジング・グレイス」とのマッシュアップ

ほんとはCOW PUNK(cowboy and punk)とか、Experimental rockとか不思議なジャンル名をガシガシと書き連ねていく予定だったのですが、このブログの文字数が4,000文字を超えそうなので、今日はこの辺で。

数年後にこのブログを読み返したときに、新しい音楽のジャンルをいくつ自分は知れているのか、少しだけ楽しみです。